2001年 ユニバーシアード・北京(中国)大会
College Soccer Central


予選リーグ 試合結果詳細 (日本のみ)



■第1戦■

 2001年8月21日(火)11:00 於:海淀スタジアム 観衆:2000人


 ☆日本代表  2(1−0)1 チェコ代表
         (1−1)
   得点者)14分【日 本】深井正樹 (アシスト・巻誠一郎)
       68分【チェコ】David Lukes
       89分【日 本】羽生直剛 (アシスト・山根伸泉)

 出場メンバー (日本側のみ)


   GK:高原寿康
   DF:平川忠亮、坪井慶介、小林宏之、三上卓哉
   MF:堀之内聖、吉村圭司(→60分 藤倉 寛)、藤田芳正
     (→45分 羽生直剛)、山根伸泉
   FW:深井正樹、巻誠一郎(→70分 太田恵介)

 【サブ】
   GK:杉山 哲
   DF:藤倉 寛
   MF:羽生直剛、石川竜也
   FW:太田恵介、松浦宏治、白尾秀人

 戦評・システム


チェコ戦システム 立ち上がりのビッグチャンスのあと、ミスが多くリズムに乗り切れなかった日本は、前半14分(11)深井が目の覚めるようなミドルシュートを決めて先制して波に乗り、“プレッシング・サッカー”で勝負するというゲームプランどおりの展開でゲームを支配した。25分から35分までの間に個人のスペシャリティを生かして、数回の決定機を作り出すも得点には至らなかった。
 日本は(10)山根、(8)藤田の両サイドMFが前線からよくプレッシャーをかけ、(3)小林を中心としたDFラインをコンパクトに保ち、鋭くボールを奪う展開、および初先発の(13)巻が期待にこたえてチェコDF陣の高さに負けずターゲットマンとしての機能を果たすとともに、シャープな深井の動きが連動して、暑さに負けたかのようなチェコを圧倒し、ゲームを優位に進めた。
 チェコは負傷の(2)Ruzickaに交代して小柄なテクニシャン(14)Viskupを投入。前半終盤には日本の自陣での不用意な反則によるFKからチャンスをつくった。
 後半に入るとその流れのまま一気にチェコは攻勢に出てきた。その中で日本は(11)深井の一発に頼る苦しい展開を強いられ、後半23分、ついに同点に追いつかれた。
 その後チェコは勢いに乗って強引な突破で日本に迫るが、日本はキャプテン(2)平川を中心にまとまり直し、エース(11)深井が負傷退場して10人で戦わざるを得なかったロスタイムに、(10)山根から(7)羽生へのロングパスが見事に決まりGKとの1対1からシュートを放つ。一旦はポストに弾かれたボールを羽生が自ら決めて激戦を制した。試合終了直前の劇的な決勝ゴールで初戦を白星で飾った日本チームは最高のスタートを切った。

文責・須佐 徹太郎(全日本大学連盟技術委員)

■第2戦■

 2001年8月23日(木)19:30 於:石景山スタジアム 観衆:5000人


 ☆日本代表  3(2−0)1 イラン代表
         (1−1)
   得点者)35分【日 本】巻誠一郎 (アシスト・太田恵介)
       41分【日 本】巻誠一郎 (アシスト・三上卓哉)
       85分【日 本】松浦宏治 (アシスト・吉村圭司)
       88分【イラン】Kazemi Hossein

 出場メンバー (日本側のみ)


   GK:高原寿康
   DF:平川忠亮、坪井慶介、小林宏之、三上卓哉
   MF:堀之内聖、吉村圭司、藤田芳正(→25分 太田恵介)、
      山根伸泉(→88分 石川竜也)
   FW:羽生直剛、巻誠一郎(→81分 松浦宏治)

 【サブ】
   GK:杉山 哲
   DF:藤倉 寛
   MF:石川竜也
   FW:太田恵介、深井正樹、松浦宏治、白尾秀人

 戦評・システム


イラン戦システム  試合開始と同時に雨と強い風が吹きつける中、前半風上に立ったイランは、前線へのロングボールを主体としたパワーサッカーで日本ゴールへ30分間激しく攻め込んできた。風下の日本は、負傷欠場の(11)深井に代わって(7)羽生をトップにおき、イラン3バックのスペースを突く戦術で臨んだ。しかし、イランはディフェンスラインを4バック気味に修正してバランスを保ち、(7)羽生、(8)藤田の右サイド突破を警戒してきた。イランの猛攻に粘り強い守備で耐え続けた日本は、前半途中で(8)藤田に代えて投入された(9)太田のポストプレーで徐々にリズムをつかみ、35分右サイドのスペースに走り込んだ(9)太田からのクロスボールにニアーポスト前に飛び込んだ(13)巻が合わせ、待望の先制点を挙げた。
 この1点で集中力の切れたイランに対して、日本は左サイド(5)三上のオーバーラップからチャンスをつかみ、今度はファーポストで完全にフリーとなった巻へすばらしいクロスボールがわたり、見事ダイビングヘッドが決まって、一気に相手を突き放した。
 後半も立ち上がりからイランの捨て身の猛攻が続いたが、GK@高原がファインセーブを連発し、(3)小林、(4)坪井のセンターバック陣とボランチ(14)吉村、(6)堀之内のセンターラインも冷静に対処し粘り強い戦いを続けた。そして後半残り10分、巻に代えて投入された(16)松浦が期待に応えて後半40分、イランDFラインの背後のスペースへ飛び出しGKと1対1なり、決定的な3点目を挙げた。終了間際に、気の緩みから1点を失ったが、試合途中の戦術変更や交代選手の得点に絡む活躍などベンチワークに選手が的確に対応し、ゲームの流れをうまくつかんだ試合運びで予選リーグ2勝目を挙げ、決勝トーナメント進出に大きく前進した。

文責・乾 真寛(全日本大学選抜コーチ)

■第3戦■

 2001年8月25日(土)16:00 於:北京体育大学グラウンド 観衆:500人
試合レポート


 ☆日本代表  5(4−0)1 アイルランド代表
         (1−1)
   得点者)14分【日 本】堀之内聖 (アシスト・吉村圭司)
       15分【日 本】山根伸泉 (アシスト・平川忠亮)
       26分【日 本】羽生直剛
       39分【日 本】白尾秀人 (アシスト・堀之内聖)
       48分【日 本】巻誠一郎 (アシスト・堀之内聖)
       55分【アイルランド】Devine Conor (PK)

 出場メンバー (日本側のみ)


   GK:高原寿康(64分 杉山 哲)
   DF:平川忠亮、小林宏之、三上卓哉、藤倉 寛
   MF:堀之内聖、吉村圭司(→HT 石川竜也)、
      羽生直剛、山根伸泉
   FW:松浦宏治(→37分 白尾秀人)、巻誠一郎
   
【サブ】
   GK 杉山 哲
   DF 坪井慶介
   MF 藤田芳正、石川竜也
   FW 太田恵介、深井正樹、白尾秀人

 戦評・システム


アイルランド戦システム  決勝トーナメント(準々決勝)進出を目指す日本は、最低引き分けでも1位通過できるため、自陣に引き気味の布陣をとり、慎重な戦い方でスタートを切った。試合開始早々、アイルランドの思い切った突破から2回、決定的なピンチを迎えたが、相手のシュートミスに助けられた。アイルランドは、1,2戦までの3バックを4バックに修正し、ディフェンスラインから日本DF陣の背後へロングボールを蹴り込む単調な攻撃パターンのみで、試合の序盤は勢いがあったが、その後は日本の一方的なペースとなった。
 中盤での守備が安定してきた日本は、前半14分に(14)吉村からのパスを受けた(6)堀之内が相手DFを背負いながら確実に決めて先制した。さらに1分後、(10)山根が追加点を挙げ、あっという間に2対0とリードし、アイルランドの集中力と闘志は完全に途切れた。
 その後もボールを支配しながら広く展開する日本のペースでゲームは進み26分には(7)羽生、39分には負傷の(16)松浦に代わって今大会初出場の(17)白尾がいきなりゴールを決め4対0とリードして前半を終了した。
 後半も立ち上がりの2分、中盤でインターセプトした(6)堀之内からのスルーパスを(13)巻が抜け出しGKとの1対1を冷静に決め、5点目。その後審判の不可解な判定によるPKで1点を失ったものの、5対1の完勝で予選リーグ3戦全勝。D組1位の好成績で1995年福岡大会以来3大会ぶりの準々決勝進出を果たした。
文責・乾 真寛(全日本大学選抜コーチ)


決勝トーナメント結果詳細

College Soccer Central 全国大会・国際試合 2001年ユニバーシアード北京大会