2001年 第75回関東大学サッカーリーグ
College Soccer Central


1部リーグ第1節 東京学芸大−慶應義塾大 戦評・コメント



戦評
 
公式記録


東学大対慶應大  「0−0、あるいは1−0のゲームになる」という東京学芸大・松本直也監督の言葉通り、開幕第2戦は東京学芸大、慶應義塾大ともに“辛抱”の時間が長く続く試合展開となった。立ち上がりから積極的な攻撃を見せたのは慶應大。「前半は風上で有利だったのに、相手が前に蹴ってきて焦った」(東学大・久保田)という東学大が慶應の攻撃に対して後手後手に回る状況となった。しかし、終始押し気味に攻めた慶應大も攻撃の形が中央からの突破に終始。FWの(11)槻木が何度かシュートを放つものの、ペナルティエリア内で決定的なチャンスが作れないまま前半が終了した。
 後半に入ると逆に東学大が攻勢となり、サイドの(10)久保田、(7)榎本らを中心としてFW(29)山下が相手DFの裏をつく攻撃を見せる。しかし、「上級生たちが(ケガで出られない)堀之内の分まで、と空回りしてしまった」(東学大・松本監督)ためか、攻めの形が雑で前半の慶應と同様、ペナルティエリア内でのチャンスが作れない。一方の慶應は、押されてはいるものの守備面での読みの確かさ、パスカットなどで徐々に東学大からボールを奪う時間帯が増えてくる。しかし、両チームともに点が入らないままスコアレスドローかと思われた82分、一瞬の隙をついて慶應(10)冨田が東学大DFからボールを奪い、そのままダイレクトシュート。後半唯一のチャンスをモノにして、慶應がゴールを挙げた。
 結局、試合は慶應が1点を守りきって終了。「慶應は前からくるのはわかっていて指示を出していたのだが、その前からくる気持ちに負けてしまっていた」(松本監督)という東学大と「2−8の展開ではダメだと思うが、3−7の展開ならワンチャンスを活かすことができる」という慶應大の意識の差が、最後に出た結果となった。
(写真=得点を決めた慶應義塾大・冨田)

コメント


■慶應義塾大 大石秀哉 監督

 今日の試合は、西が丘でプレーするのが初めてという選手が5人いて、身体が重く緊張していた。欲を言えばサイドからDFラインを抜け出せればもとチャンスが出来たとは思う。(ダブルボランチのシステムに関しては)メンバーも去年から随分と変わったので、今年のメンバーで一番合う形で戦った。
 一昨年は開幕勝ち、昨年は開幕から2連勝だったがその後がダメで入れ替え戦行きだったので、今年はそうならないようにしたい。

■東京学芸大 久保田司郎 選手

東学大久保田  今日は、相手がよかったというのもあるとは思うが、ウチも攻め手がなく攻撃に関する意思統一ができていなかった。前半に関してはサッカーらしいサッカーができていなかったと思う。調子のいいときは問題ないのだが、調子の悪いときに堀之内がいないと、建て直しという面でやはり厳しかった。

Text/Photo:Reiko Iijima

College Soccer Central 2001年第75回関東大学サッカーリーグ 第1節結果