2001年 第75回関東大学サッカーリーグ
College Soccer Central


1部リーグ第1節 筑波大−青山学院大 戦評・コメント



戦評
 
公式記録


筑波大対青学大  昨年リーグ優勝を果たし連覇を狙う筑波大と、今年2部から昇格したばかりの青山学院大の対戦は、90分間常に“王者”筑波大が青学大に先手をうたれる展開となった。青学大は開始2分に左サイド村山の突破からゴールに迫り、筑波大DFがクリアーし損なったボールを(22)吉井が思いきりよく右スミに放り込んで先制。「早い時間に点を取ったのでいいムードになれた」(青山学院大・伊藤 潤主将)という言葉通り、この先制点で勢いの乗った青学大が一方的に攻め始める。一方の筑波大は攻守ともにチグハグな部分が目立ち、なかなか決定的なチャンスまで持っていけない。それでも22分には、(7)鶴見が左サイドから持ち込みGKを抜いて絶好のチャンスを作るが「オフサイドかと思ってしまった」(筑波大・鶴見智美主将)という一瞬の判断の遅れと青学大GK谷口の好判断により得点ならず。24分にはFWの(28)沖田に替えて(23)町田を投入するなどゲームの流れを変えようとするが、青学大の中盤の厳しいチェックに思ったような効果が出ないまま前半は終了した。
 後半に入ると筑波大は、全日本大学選抜に選出されて長くチームを離れていた羽生を投入。反撃にかかるが、逆に63分青学大に左サイドの突破を許し(13)大関がそのまま持ち込んで追加点を挙げる。その1分後には、リードを広げて気の緩んだ青学大の一瞬の隙をつき、(9)鈴木からボールを受けた(10)羽生がゴール。1点差まで追いつめるが、その後は青学大もきっちりと守り、試合は2−1のまま終了。昨年度の王者が初戦から黒星となる波瀾の幕開けとなった。
 青学大は、伊藤、竹原といったボランチが精力的にボールをチェック。安定した3バックとともに筑波の攻撃を未然に防いだ。また、攻撃面では小谷、大関といったサイドからのスピーディーな攻撃が目立った。選抜メンバーがチームを離れていた影響もあるのか、攻撃面で“核”となる選手がおらず苦しむ筑波大と、中盤の北村を中心に個々の役割がハッキリとしていた青学大。両者の対決は、そうした対称的なチーム状況がそのまま出る結果となった。
(写真=先制点を決め、喜ぶ青学大・吉井)

コメント


■青山学院大 伊藤 潤主将

青学大伊藤  春から筑波大戦に向けてチームを作ってきたので、勝ってホッとしている半面、まだ13試合残っているという気持ちもある。筑波大は(大学選抜の羽生、小林、石川ら選抜メンバーがおらず)予想していたメンバーと違っていたが、却ってそのことを精神的にプラスにして、モチベーションを上げることができた。前半をリードして終えたが、ハーフタイムには特別な指示はなく、自分たちのサッカーをしようということを確認した。

■筑波大 鶴見智美主将

筑波大鶴見  早い時間に失点したので、取り返せると思っていたがうまくできなかった。全体的に、みんなもっとできるハズなのにできないとったところが多かったように思う。もっと選手間のコミュニケーションが取れていれば失点はなかったと思う。2戦目になれば、もう少しみんな慣れてくると思うし、次の試合では失点をしないようにしたい。

Text/Photo:Reiko Iijima

College Soccer Central 2001年第75回関東大学サッカーリーグ 第1節結果